2.はじめての弁護士さがし

私にとって、妹から示された父の遺言はどうしても父の真意だとは思えなかったが、どのように対処しらたいいのかわからないため、スマートフォンで検索した法律事務所に問い合わせをしてみることにした。

事務員

南越谷法律事務所です。

太郎

ホームページをみてお電話をしました。相続に関して相談をしたいのですが。

事務員

どなたかがお亡くなりになって相続が発生したということでしょうか?具体的な相談の概要を教えていただけますか?

太郎

父が今年の2月11日に亡くなり、四十九日が終わった頃に妹から手書きの父の遺言というものが送られてきました。その遺言のことで相談したいんです。

事務員

承知いたしました。弁護士が在席しているか確認いたしますので少々おまちください。・・。太郎様お待たせいたしました。弁護士にお繋ぎ致します。

弁護士小池

お待たせいたした。弁護士の小池と申します。遺言に関する問題でお問い合わせいただいたということですね。具体的に遺言のどのような点についてご相談されたいということでしょうか?

太郎

今回、父のものとされる遺言がありますが、この遺言が作成された今年の1月時点では、父は認知症で私や妻のこともわからない状況で会話もほとんどできませんでした。こんな状況でも遺言は作れるのかということが疑問なんですが。

太郎

あと、遺言では、全ての遺産を妹に相続させると書いてあるんですが、遺言が作成された以上、これはもう覆らないんでしょうか。

弁護士小池

なるほど・・。認知症の状況で遺言を作成したということですね。遺言のトラブルの問題は大きく分けると二つに分かれます。

弁護士小池

一つは、その遺言が有効かということ、二つめは、遺言が有効であるとして遺留分、簡単に言えば相続人に保障された最低限の権利です、が侵害されていないか、ということです。太郎さんのお話しからすると、太郎さのご相談の主眼は遺言の有効性の点にありそうですね。

太郎

はい。そのとおりです。遺言の効力が問題になる事案でも相談は可能ですか?

弁護士小池

大丈夫ですよ。このお電話でご来所いただく日時の調整は可能ですか?

太郎

はい。

弁護士小池

では、来週の月曜日又は水曜日の午後1時~はいかがでしょうか。

太郎

水曜日の午後1時~は大丈夫です。

弁護士小池

では、水曜日午後1時~でお願いします。ご来所いただく際、被相続人(お亡くなりになった方)と他の相続人の関係図をご準備いただけますか。また、わかる範囲で結構ですので遺産の内容をメモでご準備ください。資料があればなおいいです。

太郎

わかりました。ほかに準備するものはありますか?

弁護士小池

お父様の認知症が悪化してからのカルテ等の医療記録や要介護認定を受けている場合なら要介護認定申請の際の資料があればお持ちください。また、お父様が認知症だったとのことですので、生前の言動で気になっていることがあれば、時系列でメモにしてご準備いただくと助かります。

太郎

わかりました。なるべく準備いたしますが、間に合わない場合はどうしたらいいでしょうか?

弁護士小池

とりあえず、準備できた分だけお持ちください。それでは当日お待ちしております。

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